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九月大歌舞伎

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1.平家蟹

2.歌舞伎十八番の内 勧進帳

3.忠臣蔵外伝 忠臣連理の鉢植

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9/17 9月大歌舞伎夜の部に行ってきました。

座席 1階4列30番台

*10/15に思い出し書き

平家蟹

ほとんど芝翫さんの一人芝居のような印象。
もちろん他の役者さんたちもいましたけど、そんな印象ってことでね。
はじめのうちは不謹慎にも『芝翫さんに緋のはかまは無理があるな・・』なんて
思ってみていましたが、だんだん玉蟲の怨念の情がこちらにまでうつってきたのか
そんな気持ちはいつしか消えて、最後に波間に消えていく玉蟲の姿に女の哀れさを
感じるようになっていました。
途中、蟹がもぞもぞと出てくるシーンがありましたけど、お客さんの中で笑っている人がいて
ここ笑うところじゃないから・・と突っ込みたくなりました。

勧進帳

歌舞伎を観るようになる前からあこがれていた吉右衛門さんの「勧進帳」
歌舞伎初年度にお目にかかれる幸運には誰に感謝していいやら・・・

幕が開いて檜(?)の舞台にずらっとならぶ三味や鼓の人たちをみて
嫌が上にも期待度があがりこの時点ですでに興奮気味(笑)
舞台反対側の幕が持ちあげられ富十郎さんの富樫登場。
太刀持ちの児太郎くんがかわいい。 丁度わたしの目の前で控えることになる。
そしていつものあの音がして花道にあかりが付く。
福助さんの義経の登場。 あ、なんかいいかも・・・・・
そして待ってましたの吉右衛門さんの弁慶登場。 これがあの弁慶ねと心ワクワク。
私の席は花道の反対側だったので必死に体をひねって花道を観る。
「いかに弁慶~」「ははぁ~・・」(だったかな?)の会話でさぁ、始まったぞ!と
なぜか嬉しくて笑っちゃいそうになる。
義経一行が舞台に移動して、富樫と弁慶の言葉の応酬、
弁慶の見得などもう想像以上の迫力。
途中、太刀持ちの児太郎くんがもぞっと動いてちょっと気になったりしたけど
あとはもうひたすら舞台の弁慶の動きに心奪われる。
途中『あ、鬼平の声といっしょ♪』なんて思ったのは内緒にしておいて(笑)
最後に弁慶が飛び六法で花道の奥に消えていくまで、なんと短かったことか

終わった後に思い切り『ふぅ~』と大きな溜息。
感動というか、弁慶に魂を持っていかれた感の疲労。
これは私だけじゃなく周りの人がみんなそんな感じだった。しばらく席を立てなかったもの。
よいものを見せてもらった。

甲斐甲斐しい後見さんたちにも感激しちゃった。
家に帰り後見さんたちはどんな人?って調べちゃったくらい。
富十郎さん、吉右衛門さん、福助さん、それぞれに門下の人がついていたみたい。
勉強になりますね。


忠臣連理の鉢植植木屋

正直言ってこれは観るのはつらかった。
私の周りの人がまだ勧進帳の余韻にひたっているのが感じられたから。
梅玉さんが出てきても無反応、花道から時蔵さんが出てきても無反応。
「えぇ~時蔵さん出てきたのにぃ~・・」と文句の1つも言いたくなるほどに
なんかシラ~っとした空気の中がわたしの周りに流れていた。
でも、まぁ、周りのことは気にしないで私は舞台に集中することにした。

しかし衣紋を抜いてる梅玉さんはお役がああいうものだと説明されても
どうも納得が行かなかったわ(笑) なんかいじいじしてて『シャキッとしろっ!』って
背中をどつきたくなったりして・・・・・・
時蔵さんはやはり美しい。 腰元おたかの時の紫ぼかしのお着物はすごくよかったわ。
二人のヒトトキの逢瀬の後のあの女らしいしぐさ、表情。あのお着物とあっていたと思う。
でも最後は哀しかった。何も死ななくてもよいものを・・・と思うのは現代の考え方かしら?

若い女の子役の松也さんが娘らしくきれいだった。梅枝さんはまだ子供子供して印象。
意外に歌六さんがいい男っぷりだったのでびっくりした(笑)


真ん中に勧進帳が入ってしまったせいでちょっと植木屋の印象が薄くなった感。
梅玉&時蔵コンビだったので勧進帳並に楽しみにしていたのに・・・・・



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九月大歌舞伎_e0058743_0121877.jpg

この日の着物。
単の江戸小紋とこの日のために買った袋帯。
こうしてみると帯、派手だわ・・
by easyease | 2005-09-18 01:12 | 歌舞伎
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