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「梅初春五十三驛」 千穐楽

1/27 行って来ました。

序幕 【京 都】大内紫宸殿
【大 津】三井寺の場
二幕目【池鯉鮒】街道立場茶屋の場
【岡 崎】八ツ橋村無量寺の場
三幕目【白須賀】吉祥院本堂の場
同 塀外の場
【新 居】関所の場
四幕目【由 比】入早山の場
【吉 原】富士ヶ根屋の場
大詰 【大 磯】三浦屋寮の場
【品 川】鈴が森の場
御殿山の場
【江 戸】日本橋の場


座席 1階5列センター

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“序幕”

幕が開くと真ん中に青隈の團蔵さん。わかりやすい権力悪のお顔。
濃い顔色の権十郎さんがその悪の子分、反対側に控える白塗りの松緑さんはよい人。
いいですね、歌舞伎ならではのわかりやすさ。
そして團蔵さんの両脇に控える侍女達が何気に渋かったです。お元気ですか?と
ちょっとお声をかけたくなる時蝶さんと玉之助さんでした(笑)


“二幕目”

無量寺の場の菊五郎さん、子供猫のパラパラを見てる時とか
おくらの体を操っている時とか本当に楽しそうにやってらっしゃいましたね。
最後にご自分も障子の向こうに飛び込んで消えるのですがこれまた身の軽いこと。
梅枝さんのおくらが障子を破って入っていくのを観た時、さすが若いな・・と
思ったのですが菊五郎さんも負けちゃあいません。


“三幕目”

吉祥院本堂の場は役者さんたちも楽しそうです。
ことに千穐楽、何か出てきそうで観ているこちらもワクワクしてきます。
弁長の三津五郎さん、大向こうさんの『大和屋!』の声に手を上げてこたえたり
松緑さんがいつもより顔を汚して出ていらっしゃったり・・・
そして千穐楽のメインを担って登場が松也さんの小梅。
たらこのかぶりものして♪た~らこ~、た~らこ~♪の音楽で一踊り。
最後に帯の上につけていた『千穐楽』の垂れ幕だして紙ふぶきまいて・・
大奮闘でございました。それを観る菊五郎さんの表情も印象的(笑)
でも、千穐楽だけ観た方にあれが元は小梅太夫で千穐楽だからだ・・ってことは
わかったんでしょうか?普段の小梅太夫もよかったんですよね。
そうそう棺おけから出てくる死人の亀蔵さんが笑いをこらえ切れなくって
半分笑いながらの登場でした。これも千穐楽スペシャル。


“四幕目”

この幕は菊五郎さんの小夜衣お七が格好いいことこの上なし。
弁長さんじゃなくてもお七さんに惚れてしまいそうです。
ここで吉原の宿に連れてこられて橘太郎さん&三津之助さんと話す
吉三郎の菊之助さんがなぜか必死に笑いをこらえてたんです。
あんなに笑顔で話す場面じゃなかったはず。菊五郎さんは平然としてました。
あれがどうしてなのか全然理由がわからなくて・・・
なにか仕掛けられてたのでしょうか?ね?


“大詰”

三浦屋寮の場の小紫と権八のいちゃいちゃした感じ良いですね。
そして打掛の影から顔を覗かせる権八のお茶目なこと、
二人の濃くって仲のよい関係を感じました。
鈴が森の場はお七と小紫の2人が対峙するところ、格好いいですね。
このままこの二人の場面が続くといいのに・・と思っちゃいました。
が、場面転換で御殿山の場。これはこれでまた美しくて格好いい。
歌舞伎味の薄い場面つくりだけど美しいものは美しいです。
セットと衣装と立ち回りの動きと、白井権八という美少年をいかに美しく見せるか
考え抜かれて作られたような気がしました。
特に千穐楽なので立ち回りも気合十分。素晴らしかったです。
日本橋の場、この時の菊五郎さん@義高の拵えはかなりどぎついのですが、
なんだかよくわからないけど納得してかっこよく見えてしまうという
歌舞伎マジック&菊五郎パワーを感じます。
そしてメインの皆さんがずらっと並んで見得で幕。
もう誰をみて誰に拍手を送っていいやら・・・(笑)
by easyease | 2007-01-29 15:44 | 歌舞伎
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